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知っておきたい
毛髪のサイエンス(基本編)

#09髪は何でできているの?
健康的な髪を目指そう

#09髪は何でできているの?
健康的な髪を目指そう

これからの髪のために 髪の成分とその働きを知っておこう

普段からヘアケアをしていても、毛髪が何でできているのか、成分構成まで知っている人は意外に少ないかもしれません。髪の成分と、ツヤ・ごわつきといった髪の状態は密接に関係しています。健康的な髪を維持するためにも基本知識として成分構成をしっかり覚えておきましょう。

髪の主成分はたんぱく質!

人間のカラダの大部分が水分とたんぱく質で構成されていることからもわかるように、筋肉や肌、爪、そして髪もタンパク質からできています。毛髪成分の8割はタンパク質で構成され、そのうち「ケラチンタンパク質」が70%、シスチン結合を含まない「非ケラチンタンパク質」が10%を占めます。次に多いのが水分(12%)、残りはCMC脂質(3.5%)、メラニン色素・NMFなど(4.5%)。中でもタンパク質は、髪のツヤ、ハリ・コシ、強度、保護、水分保持、透明感などすべてに影響し、CMC脂質は、キューティクル同士やコルテックス同士をつなぎ、髪のうるおい保持に大切な成分です。美しい髪に欠かせない2大成分といえるでしょう。

髪が落ち着いた状態になる等電点とは

髪の等電点は、毛髪内のタンパク質の結合が主鎖・側鎖(※1)ともに安定するpH値のこと。pH4.5 〜5.5の弱酸性のときが髪の形状が最も安定し、落ち着いた状態です。「髪の等電点はpH4.5 〜5.5」と覚えておきましょう。アルカリに傾くと髪は膨潤して、キューティクルが開き、やわらかく弾力がなくなります。逆に酸性に傾くと収れんするため、キューティクルが閉じて、引き締まります。アルカリによって塩結合(イオン結合)が切断し、髪を膨潤させるパーマ・ヘアカラーに、施術後に弱酸性の酸リンスを使用するのはアルカリに傾いた髪のpH値を等電点に近づけ、髪の状態を安定させるのが目的です。また、シャンプー時などの濡れている髪は、膨潤してキューティクルが開き、ダメージを受けやすい状態になっています。きちんとドライヤーで乾かすことが大切です。

タンパク質以外の成分の役割

髪が傷むと指通りが悪くなり、ツヤが失われてしまいます。これは、髪を包む薄い膜であるキューティクルがダメージを受け、タンパク質などの内容成分が流出、空洞になることが原因ともいわれています。この状態の髪に必要なのが「CMC脂質」。トリートメント剤などにCMC脂質と同様の働きをする成分を配合したものが多いように、CMC脂質は、外的な刺激から髪を保護し、髪の内容成分の流出を防いで水分を保持する重要な働きがあります。その他、コルテックス内のマクロフィブリル間には、髪の色を決める赤・黄色〜黒・褐色の顆粒状の色素「メラニン色素」や毛髪の水分を一定に保つ天然保湿因子「NMF」が存在します。そして、毛髪の成分にしっかり保持されている「水分」には、「タンパク質結合水」「CMC保持水」「NMF保持水」がありますが、200度以上の熱で毛髪から離れてしまうため、アイロンなどで高温200度以上になるとダメージを受けやすくなります。このほかに、湿度の影響をうける「自由水」、ウエット状態で髪が吸収する「吸着水」があります。スタイリングで、髪を巻いてヘアアイロンなどを使う人は、髪のダメージを防いで水分保持するためにも、温度設定に気をつけましょう。

※1 タンパク質を構成するアミノ酸は、タテ方向へのつながり(=主鎖)のほかに、ヨコ方向へのつながり(=側鎖)がある。タテ方向はペプチド結合によって、ヨコ方向はシスチン結合、塩結合、水素結合によってつながっている。

<参考>きほんの毛髪科学/(株)女性モード社 刊







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