2022.12.27

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パサつきや髪の広がりを防ぐ静電気対策

気温も湿度も下がり、秋冬は乾燥が強まる季節。乾燥すると、静電気が発生しやすくなります。静電気は、ほわっと毛が浮いた状態になったり、毛先がパサついて広がったり、ヘアスタイルに影響を与えます。
この記事では、静電気発生のメカニズムと対策を解説します。

静電気が発生する原因

物質は、通常プラス(+)とマイナス(―)の電荷が等しく存在し、電気的に中性の状態となっています。

ところが、物質同士がこすれ合うと、プラスとマイナスのバランスが簡単に崩れ、「静電気」が発生します。マイナスとプラスの電気の移動が起きて、「プラスの電気が多い側」と「マイナスの電気が多い側」となり、物質は帯電します。

物質によりプラスとマイナス、それぞれに帯電しやすい性質が存在します。人間の毛髪などはプラスに帯電しやすい性質をもっていますが、例えばマイナスに帯電しているドアノブに触れると、バランスが良い状態に戻ろうとして、マイナスの電気がプラスに帯電している側(人間)に流れます。マイナスの電気が戻ろうとする動きを「放電」といいます。

それぞれの極性に帯電しやすい物質の順番を「帯電列」といい、帯電列が近いもの同士であれば静電気は発生しづらく、両極端にあるほどより大きな静電気が発生します。髪の毛を下敷き(ポリ塩化ビニル製)とこすり合わせると毛が逆立つ現象も、帯電しやすい電荷が対極にあるからです。

静電気による浮き毛やパサつきを防ぐには?

静電気は、物質が乾燥状態にあると発生しやすくなるため、秋冬は特に注意すべきです。
乾燥対策を含む、毛髪における静電気を防ぐポイントを3つ紹介します。

① ヘアケアを保湿重視に
水は電気を通しやすく、水分量が多いと自然に放電してくれますが、乾燥状態だと静電気をため続けてしまいます。乾燥した毛髪にたまった静電気は電気的に反発しあい、特にダメージを受けている毛先は広がってしまいます。

潤いを与えて毛髪の水分量を上げてくれるようなシャンプーやトリートメント、アウトバス製品を使用しましょう。
特に、アウトバスミルクは持ち運びしやすく、外出先でも使いやすい保湿アイテム。手軽に水分を補え、毛髪の水分量を高めます。

② 油分を補って摩擦を低減
毛髪の油分を補い表面が滑らかになると、毛髪同士の摩擦が低減され静電気の発生が防げます。
また、表面が整うことで、絡まりや引っ掛かりを改善しブラッシング時の負荷を軽減します。
オイル系の製品のなかでも、シリコーン配合のアウトバスオイルが毛髪のすべりを良くするので特におすすめです。

③髪と帯電列が近いものを選ぶ
髪を整えるために使うヘアブラシやコームを見直しましょう。髪をとかす時は、毛髪とこすれるため、静電気が発生しやすくなります。同じ電荷をもつ天然由来の獣毛製のブラシやクシであれば、静電気が発生しにくくなります。そのほか、マフラーを天然由来のウールなどにすると、髪との静電気が防げます。

また、部屋の湿度が低い場合、髪だけを保湿しても乾燥しやすい状態なので、部屋自体を加湿する工夫をしましょう。
秋冬の寒い季節、静電気を防ぐためにも一番重要なことは保湿を欠かさないこと。
イベントが多い季節を、思い通りのヘアスタイルで楽しみましょう。

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